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vol.77

アンテ・ヴォジュノヴィック Ante Vojnovic

光は流体である

2014.12.13-12.28

光のアーティスト、アンテ・ヴォジュノヴィック、その原風景 ー

 

アンテ・ヴォジュノヴィックの作品に出会う、ときに柔らかで、親密な抱擁のような幸福感を得たり、静かだけれども、閃光を放つように強烈な孤独を感じる。それはなぜだろうか。

 

幼少期から思春期のほとんどを北アフリカで電気技師の父と二人の姉と過ごしたアンテ・ヴォジュノヴィック。

日が出ずる国=マグレブと呼ばれる、モロッコ、チュニジア、アルジェリアでの家族との放浪的な暮らし。

延々と続くサハラ砂漠では、単調な景色の中でたった一箇所の変化を見つけて心を奪われたという。

太陽の光、月の光、夜のテントではキャンドルやランタンの灯り。

 

そして、父の休暇のたびによく訪れた中央フランスで農業を営む祖母の家の周りの牧歌的風景。

いつも独りで遊んでいた彼の楽しみは想像や妄想をすること。

 

大人になってから陸軍の船に乗り、機関士から調理人になってあちこちの海を周ったアンテは、船を降りてからも、海から離れられずギリシャの小島が大好きで住んでいたことがあると聞いた。

印象に残るのは、太陽に反射する真っ白い石灰の家の外壁。

 

アンテにとって、それらの異なる大地の様々な自然の中で生まれた記憶とともに、流れ、煌き、ゆらめく原風景そのものが、彼の創作の原点なのかもしれない。

ノスタルジックな記憶のフィルムの中で形作られた、抽象的な光のイメージの世界そのものなのかもしれない。

 

わたしたちは、彼の作品をみながら、それぞれの記憶の光を束ね、そこをみているのかもしれない。

正木なお

アンテ・ヴォジュノヴィック Ante Vojnovic

1942年フランス西海岸生まれ/1997年より日本在住

幼少期をマグレブ(北アフリカ)で過ごし、農場や大自然、砂漠の中でイマジネーションを育む

18歳陸軍に志願し潜水艇のエンジニアとして各地を航海する

料理人、ファッションアクセサリーのデザイナーなどを経て1975年彫刻家となる

 

2014 光の彫刻“少しの凪” Hotel Andaz Tokyo(東京)

主にヨーロッパ各地、北米、アジアにて個展を多数開催

1985 個展“二つの椅子の狭間で” Espace Armani(ミラノ)

1983 個展“静かに” Bits and Piences(チューリヒ)

1981 個展“すべてが光で” Saks Fifth Avenue(アメリカ)

1980 個展“水の線” Centre Georges Pompidou(フランス)