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vol.44

中西洋人 Hiroto Nakanishi 松永智美 Tomomi Matsunaga

貌 KATACHI

2012.4.28-5.13

素材をみつめ、それぞれのカタチを見いだした二人のアーティスト。

 

京都市在住のコンテンポラリージュエリー作家、松永智美。

松永智美は長年にわたり⦆麻、竹などを用い、素材と貌(カタチ)を見つめ続け、美しいフォルムを創り続けている。

近年では京都、上賀茂神社の能舞台の美術制作などにも関わり、また対象となる素材への興味は食の分野など多岐に広がっている。

 

対する中西洋人は、木工を学び家具製作を行った後、現在は滋賀に移り住み、朽ちた木々から花器を作る。

弱冠20代の中西だが、素材の奥に潜む佇まいを静かにみつめ対話をしている。生を全うした古木にみいだすカタチからは作者の年齢を忘れる程の成熟した感性と技術がうかがえる。

 

この二人のアーティストの作品は、素材をみつめることで現れるかたちの美しさとその素材のもつ無垢なる力を観るものに伝えてくれる。

類い稀な造形の世界へと導いてくれる喜びは両者の探究心と、その先にある尽きない創造性に因るものであると作品を前にしてあらためて感動で胸が熱くなるのである。

正木なお

 

中西洋人 Hiroto Nakanishi

愛知県生まれ

滋賀県北部在住

木工を学び、家具製作を始める

2008年に工房開設

素材をみつめ花器の制作を始める

 

松永智美 Tomomi Matsunaga

京都市在住

麻、竹の素材を使いジュエリーを制作する

素材と向き合い、コンテンポラリーな造形

表現へと挑戦する

近年では能舞台の美術制作なども携わる

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