vol.28
泰泉寺 由子 Yoshiko Jinzenji
White×白
2010.9.18-10.3
30年近くの年月の間、インドネシア・バリ島にあるアトリエと日本、そして世界中を飛び回るテキスタイルアーティスト秦泉寺由子。
彼女は著名なキルト作家であるとともに世界で初めて竹の染料から白を作り出したクリエーターとしても知られている。
東洋の魅力をここまで存分にシンプルな白で世に知らしめたその功績は同じ日本人として誇りである。
この素晴らしきアーティストは、そのバイタリティーに、60余年を過ごした人間としての魅力を増して今なお次世代に文化の継承という使命感を持って新たなスタートを切ろうとしている。
「未だ私は本当の天然(素材)というものを、私のしてきたことを次の世代に伝えていなかったことを思い出したの。あなた、力を貸してくださる?」
そう言った時の彼女のオーラは本当に天然無垢であった。真っ直ぐな女性、真っ白な布本当の白を伝えたい。
正木なお
岩田トシ子
泰泉寺 由子 Yoshiko Jinzenji
1965 京都女子大学卒業
1968-80 北米に住む
1983 「ジンゼンジヨシコ・キルトグループ」結成以来、個展、グループ展を多く開く
1991 バリ島に「スタジオ・ジンゼンジ- GRASS HOUSE」設立
1994 今井俊博氏がプロデュースする「現代の道具展」出展を機に白色を探求し、ついに「竹染め」をみつける
2005 「秦泉寺由子のキルトの世界」(倉敷民芸館)
2007 「秦泉寺由子 in Kochi 特別展-キルトの世界 植物の神彩」(高知県立牧野植物園)
他、海外でも個展を開く
< パーマネントコレクション >
ミュージアム オブ アートアンドデザイン(ニューヨーク)
ヴィクトリア アンド アルバートミュージアム(ロンドン)