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vol.37

篠原 猛史 Takeshi Shinohara

buds in Helsinki[ヘルシンキの芽]

2011.9.10-9.25

篠原猛史は1979年にN.Y.でのDrawing Performanceを皮切りに世界各地のビエンナーレや展覧会で発表を続けてきました。

そして、この東海地区でも、2006年の美濃加茂市民ミュージアムでの展覧会、2007年には愛知県立美術館でのサイクル+リサイクル展などで、縁のある作家でもあります。

 

篠原猛史は1970年代半ばから15年間ほど“return to earth”シリーズの制作を行ってきました。

それは地球を構成している5つのエレメント、火・土・水・風・木のバランスを作品に取り入れることであり、地球のリズムの中で制作を続けるという壮大な試みでもありました。

本来の人間性の根っこのようなものを吸収したり、強くすることが重要であると考えたその思考が制作のプロセスに強く反映され、表現されています。そして更に40歳からは、自らが能動的に積極的に関わるという姿勢を制作に転化していく“循環と波動”シリーズへと移行していくことになります。

 

“return to earth”“循環と波動”のシリーズが、大地、地球、宇宙の持つエネルギーの循環を捉えるためのアクションであったとすれば、近年の篠原シリーズには過去に生きた人、通り過ぎた命の軌跡、それらが生み出したカタチに焦点を当て、強くそしてユーモラスな生命の力を感じさせる。言わば人類そのものの循環と波動です。

またそれは、昨年に愛知県青少年公園で行われた子供の為のワークショップと展示に引き続き、本年11月に東京現代美術館で行われる子供の為のワークショップ開催などの具体的なアクションとして、新しい循環と波動を生み出しています。

 

gallery feel art zeroでは2回目となる篠原猛史の展覧会。過去と未来の人類への愛情と希望に満ちた篠原猛史のエネルギー溢れる最新作をぜひご覧ください。

正木なお

 

ヘルシンキの芽

今、ここに生きている事を奇蹟としか思えない時がある。

過ぎ去った日々、通過した場所や出来事、すべてが生きるということに繋がったからこそ、今、命がある。

与えられた生をどのように生きるか、険しい現実を見るたび、閉ざされたように感じる心を奮い立たせるものは、やはり生命の営みであろう。

遠い地、ヘルシンキの市街に立った時、そこは凍てついた空気に覆われ、行き交う人もほとんど見かけない。

数十分もそこに動かず立っていれば、その風景の中に自分も凍りついてしまいそうな厳冬。

気持ちが萎えそうな時には、よくこの地での思いが甦る。

氷に覆われた土地に住み続ける人々、そして足下の氷土の下にも確かに植物の芽が生きるための準備を始めているに違いないことをイメージしたのだ。

凍てつきそうな心は、自らの体温で生命の潤いを取り戻す。

次元を超えて思考し、イメージしたものが表現という形を成す時、そこには私の体温、手の震え、息づかいが映し出される。

視覚にとらえられた形態のイメージが、体温を持った生命のように芽吹き、私から抜け出してゆく

篠原 猛史

 

篠原 猛史/Takeshi Shinohara 1951 京都市に生まれる 1978〜81 渡米 1981 Pratt Arts Institute修了 1982 ベルギー公費留学 2005 スウェーデン公費留学 デンマーク公費留学 1979 Drawing performanceでデビュー(ニューヨーク/U.S.A) 1980 クラコフ国際版画ビエンナーレ展(ウッヂ美術館/ポーランド) 1981 New York Sound Drawing(ニューヨーク/U.S.A) 1983 プレミオ・ビエラ国際版画ビエンナーレ展(ビエラ美術館/イタリア) 1984 リエカ国際オリジナル・ドゥローイング・ビエンナーレ展(リエカ美術館/イタリア) 1985 国際青年美術家ビエンナーレ展(ネルペルト市立美術館/ポーランド)/ドメルフォフ国際ビエンナーレ展(ネルペルト市立美術館/ポーランド)/ロッヅ国際ビエンナーレ展(ロッヅ美術館/ポーランド) 1986バーゼル国際アートフェア(バーゼル/スイス)/バンクーバーEXPO'86(バンクーバー/カナダ) 1987 ブダペスト国際“Art of Today”展(ブダペスト美術館/ハンガリー) 1988 リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展(リュブリアナ美術館/旧ユーゴスラビア) 1989 南アフリカの風と土(アクラ/ガーナ) 他、世界各地で展覧会多数開催 2005 Circulation+Undulation(オールゴールデン美術館/スウェーデン) 2006 篠原猛史-ビオトープの場-展(美濃加茂市民ミュージアム/岐阜) 2007 サイクル+リサイクル展(愛知県立美術館/名古屋) 2008 behind the seen アート創作の舞台裏(東京大学博物館) 2010「音を知る」芸術(愛知青少年公園/名古屋) 2011 子供の為のワークショップと展示(愛知青少年公園/名古屋) 他、個展多数 

gallery feel art zero(現Gallery NAO MASAKI)にて 

<個展> 2009 Circulation+Undulation;循環と波動